【水質】PHを上げたい!

オリノコさん
PH調整しなければならない時はどうすればいいかなー?今回は【PHを上げる】をテーマに見ていくよー。

もくじ

普段から水質チェックするのは重要

普段から水質チェックするのは重要ですね。
昨日まで元気に泳いでた子が次の日朝起きたら急に☆になってた。。。しっかり水質チェックして対策しておけば良かった。。。なんていうのは多くの方が経験しているのではないでしょうか?
病気が発生していれば見た目で判断し、それに対応する薬などで様子を見る事が出来ます。白濁等水が汚れていれば水換えしたり、と対策できますが、見た目ではわからないPHの変化に対応するのはどうすれば良いのでしょうか?
今回は『PHが下がり続けてしまったので、キープする方法またはPHを上げる方法が知りたい』というテーマで見て行きたいと思います。

熱帯魚飼育でのPHの基本

多くの方は水道水をベースに飼育水を作ると思います。この水道水がPH7.0と言われています。私も0.5刻みで計測できる試薬で水道水を検査したらPH7.0でした。地域差もありますので試薬等で実際に測ってみることをおすすめします。

このPH7.0あたりが中性。7.0→6.5→6.0→5.5と数値が下がれば酸性。
逆に7.0→7.5→8.0→8.5と数値が上がればアルカリ性となります。

ざっくりと言ってしまいますが、多くの魚の生息域の河川などでは中性付近のPHであることが多いです。

アフリカンシクリッドなどはアフリカのタンガニイカ湖、マラウィ湖などPH8.0から9.0くらいのアルカリ性に傾いた水域で生息していますのでこれらを飼う時は水質はもちろん、混泳を考えている場合は同居させる魚の生息域のPH等にも気をつけなければいけません。
上記のシクリッドほどではありませんがグッピーも中性から弱アルカリ性あたりの高めのPHで飼育されることが多いです。

南米、アマゾン川などを生息域とする魚は弱酸性を好む種類が多いようです。

なぜPHが下がるのか?

色々な理由が考えられ、一概には言えませんが、
二酸化炭素が水に溶け出すと水は酸性化するそうです。
また、水槽内に硝酸が蓄積されると水が酸性化し、PHが下がります。また、レイアウトに使っている流木、水質調整として入れた木の実、リーフ(葉っぱ)など水槽に入れているものなどがPHを下げる原因になっている事もあります。

水槽に入れているものを見直す

流木、マジックリーフ、ヤシャブシの実、ピートモスなどを入れているとPHを下げる原因になっていることがあります。これらはPHを下げ、ブラックウォーターなど弱酸性の水を作るのによく使用されます。
入れ過ぎている場合は数を調整するなど見直してから再度PHを計測してみてください。

ろ材に汚れが溜まり過ぎているとろ過能力が落ち、硝酸塩が溜まってしまいPHが下がっている可能性もあります。ろ材の掃除をしてみましょう。せっかく住み着いたバクテリアもいますので水道水では洗わずに飼育水でろ材を軽くすすぐ程度で大丈夫です。

水換えをする

魚の排泄物や餌の食べ残しなどが亜硝酸塩になり、バクテリアがそれを分解し、硝酸塩になります。
その硝酸塩が水草に吸収されたり、フィルターによって換水されていれば問題ありませんが、それらだけでは追いついていない場合、蓄積されてしまうとPHが下がる原因になります。
硝酸塩は亜硝酸塩ほど毒性は高くありませんが、やはり蓄積されると魚にとっては良くありません。
汚れが溜まり過ぎている場合は底床材を掃除し、水換えをしましょう。
試薬や試験紙等で計測し、1週間から10日位おきに、量は水槽の1/3を水換えして様子を見てみましょう。

PH調整剤で上げる

テトラから出ているPH/KHプラス、セラジャパンから出ているKH/PHプラスなどを使ってPHを上げる事も出来ます。
ただ、使用後に一時的には上がるもののすぐに元に戻り、そのPHを維持するのは難しいかもしれません。どうしても上げなければいけない緊急時などに使用する分には良いと思いますが、急激に戻ることも頭に入れつつ、使用後もまめにPHを計測してみてください。

使用量を誤ると急激にPH上昇を起こし、生体が体調を崩す事にも繋がりかねませんので当然ですが、規定の量を守る事と少しずつ上げていく事を心がけましょう。
うちでも使用していますが、ウォーターエンジニアリング社のリバースグレインシリーズは特におすすめです。
リバースでは弱酸性や軟水など作りたい水質ごとに商品が出ていますが、PHアップもあります。
こちらは酸化物やアンモニアの除去スピード、高PH調整能力に特に優れており、
PHの降下した淡水水槽や海水水槽の補助材に適しています。

自然のものを使って上げる

流木や葉っぱなど自然の素材でPHが下がることもあれば、逆に自然の素材を使いPHを上げる事も出来ます。
即効性はありませんが、緩やかに上昇し、そのPHを維持しやすいという効果もあり、急激なPH変化などという生体への負担の心配がありません。

PHを上げるのに、海由来のサンゴ砂や牡蠣の殻いわゆるカキガラを使用する事もあります。
カキガラは緩やかにPHを上昇させ、維持してくれる効果もあります。またろ材としてバクテリアの住処にもなるので一石二鳥です。

小分けに出来るのでお茶用のティーバッグやキッチンの三角コーナーなどのネットに入れてフィルターに入れたり、水槽の目立たないところに入れたりして使用されることが多いです。
大きなネットに入った物も販売されていますが、急激な水質の変化を避けるためにも小分けにして少しずつ使い様子を見ながら使うと良いと思います。
水質調整用として使いやすいように細かく砕かれて洗浄済みのものが販売されています。
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PHショックに気をつける

前述しましたが、短時間で急激なPH変化は魚に与える影響が大きく、死に至る場合もあります。
PHの数値を1.0変化させた水に生体を対応させるのに必要な時間は60分と言われています。

PHを上げる方法をいくつかご紹介しましたが、いずれのものを使うにしても必ず時間をかけて行うことを心掛けましょう。

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